Punctuation(帽子職人・デザイナー)
帽子をかぶりたいけど、自分に似合うものが見つからない!ピッタリ合うサイズがない!どう取り入れたらイイかわからない!
帽子は服や靴のように、絶対不可欠のものではないからこそ、興味はあるけど、あと一歩が踏み出せない方も多いのではないでしょうか?
今回ご紹介するのは、ご夫婦2人で1つの帽子を造り上げるPunctuationのお2人です。
お2人が創り出す帽子は、もちろん自分にぴったりのサイズ感で、色合いや裏地までもこだわって造ってくれます。
自分だけの帽子だからこそ、大切に長く使っていきたくなりますよね♫
なぜ帽子の世界に進んだのか?どのような想いで帽子を造っているのか?
帽子をかぶってみたい!きっとあなたもそんな気持ちになるインタビューになっています♫
帽子職人になられたきっかけは何ですか?
ーー大学卒業後、就職活動時期にやりたい事が見付からず途方に暮れていました。フリーターで深夜まで仕事をしていましたが、やりたい事が一向に見付からず・・・
そんな時に先輩から芦屋に帽子職人が居るから習いに行かないか?と誘われ、そこから帽子の世界に入り、職人の道に進むことになりました。
あなたの経歴を教えてください
ーー帽子のアトリエで2年、様々な帽子工場で7年間、技術を習得し独立しました。
独立しよう!と思ったのはいつですか?不安や恐れはありませんでしたか?
ーー独立を決めたのは、自分の年齢が30歳になった時です。
元々、独立をする為に様々な帽子工場で経験を積んでいました。しかし工場でどれだけ造っても経験を積んでも、独立への不安は消えたりしません。要するにチャレンジしない限り、答えは出ないのがわかったのです。
それが30歳になった時で、自分を見つめ直した時に出た結論でした。
今までで一番、影響を受けた人は誰ですか?どのように影響を受けましたか?
ーー2年間お世話になった芦屋の帽子職人の先生です。
先生は昔、平田暁夫という日本を代表する帽子職人の下で働いていました。そして先生は平田さんに、独立しなさいと言われ、自分のアトリエを芦屋に作りました。そこで生徒さんを募集していて、先輩と僕がお世話になる事になりました。
先生は、80代の女性でありながらもパワーに溢れていて、一番印象に残っているのは「私は帽子を作りながら死ぬわよ」の一言でした。その言葉を聞いた時に、自分もこれだけの熱意を持って帽子と向き合って行きたいなと思いました。
今までで一番、思い出のある作品は何ですか?
ーー Punctuationで造り上げた帽子の数々の中で、一番思い入れのある帽子は、唐草模様をカービングしたハットです。こちらはブランドを立ち上げて初めて妻と共同制作した作品だからです。
帽子造りの面白さ、魅力、ハマった理由は何ですか?
ーー服と比べると帽子の大きさは小さくて、造るのが簡単そうだからやってみるか!最初はそんな感じでしたね。
しかし帽子造りは、特殊な道具や技術が必要でそもそも立体を縫っていくので、全くもって簡単ではありませんでした。
難しいからこそ長く没頭し続ける事が出来たのと、完成した帽子を見れば自分がどれだけの技量なのかが、ハッキリわかり成長を感じ取れるのが魅力の一つです。
作品作りでこだわっていること、心掛けていることは何ですか?
ーー生産者の顔であり続ける事です。帽子の工場は沢山あり、大量生産も出来る時代ですが、Punctuationはあくまで夫婦のブランドなので、出来る事は全て二人で造り上げています。
作品はどのように生まれますか?
ーー時代やシーズンに合わせて、感じ取った事を二人で話し合いながら制作していきます。
作品が作られていく過程を教えてください。
ーー夫:帽子職人 妻:デザイナーの役割分担で制作しています。
僕が帽子の形を決めて、妻がその帽子に対しての装飾を考えていきます。
Punctuationという名前の由来は?ブランドのコンセプトを教えてください。
ーー服が文章だとすると、帽子は句読点っぽく無いですか?
Punctuationは句読点と言う意味合いで、様々なファッション、ライフスタイルに帽子というアクセントを、人々につけていきたいという想いから来ています。
これから挑戦したいことはありますか?
ーー僕達にはブランドを象徴する移動販売車があります。その車を使って様々なイベントに参加していく予定でしたが、今の時代はコロナ禍により制限が多く、数々のイベントが中止になりお客様と顔を合わせる場所が激減しました。
ですが、一人でも多くのお客様と触れ合いたいと思っていますので、少しずつでもお客様と出会える場に参加して、私たちの造る帽子を手に取って頂きたいと思っています。
移動販売車を始められたきっかけは何ですか?
ーー車を使った移動販売は、独立する前からやりたいと思っていました。決められた場所での空間ではなく、自分達が作る空間を移動する事ができれば、イベント等で出会うお客様とも自分達の事がより分かりやすく伝わるからです。
これから自分自身に期待することは何ですか?
ーー帽子造りに携わってから7年間、様々な経験を積んで来ました。その経験を生かして、今まで自分には帽子が似合わないと毛嫌いしていたお客様に対しても、親身に寄り添い、帽子を好きになるきっかけになれればと思います。
帽子の楽しみ方、魅力を教えてください。
ーー帽子って不思議なジャンルだと思います。
根本的な話ですが・・・服は着てないとダメですよね?靴は履いていないと痛いですよね?鞄は荷物を入れるのに必要です。では、帽子は?
そう、別にあっても無くても良いんです。
だからこそ帽子にこだわりのある人は、ファッションを大切にしている人だとも思いますし、新しい自分を発見出来るアイテムの1つだとも思います。